2020/12/30

2020年に聴いていた音楽。

年間ベスト的なのみんなやりたいし好きじゃないですか。なのでやります。去年とかは大体メモアプリにアーティスト名とアルバム名だけ書き連ねて、それをコピペかスクショして「発表しま~す」ってかんじで済ませてたんですけど、やっぱりジャケ並んでると目に楽しいし。たまにはやりがいのあることしたいし。暇だし。たぶん70組程度には絞れてると思います。まあ長いので別に読まなくていいです。

Akai Solo & BSTFRND - Like Hajime (Bandcamp)
ブルックリンのラッパーです。今年はソロ名義のフルアルバム『Ride Alone, Fly Together』とEP『Eleventh Wind』もありましたが、これを一番聴いてました。『Like Hajime』というタイトルは『ありふれた職業で世界最強』というラノベ原作の日本のアニメからとられていて、1曲目はたぶんそのアニメの台詞のサンプリング。EPのほうでは塚本晋也『鉄男』での田口トモロヲの台詞「やりまくるぞ~!」をサンプリングした"Tetsuo"という曲もあるので、こいつは結構な日本オタクなのだと思います。このオタクが!

Amnesia Scanner - Tearless (Bandcamp)
PANからの2ndです。"breakup album with the planet"ってことで、2020年のサウンドトラックとしてはピッタリだった気がします。まあ世界終わんないだけど、いや終わってるのかな。

Andrew Cedermark - Fort/da (Bandcamp)
Titus Andronicusの初期ギタリストAndrew Cedermarkの新作。彼が参加したTitus Andronicusの1st『The Airing of Grievances』と2nd『The Monitor』はどちらも生涯ベスト級に好きなパンクアルバムだし、ソロ1st『Moon Deluxe』も未だに聴くぐらい好きですんで、2013年の『Home Life』以来7年ぶりの新作ともなれば飛び上がって喜んでニコニコ聴きました。インタビューによると現在は公立高校で英語の教師をしているらしく、仕事の合間にiPad使って宅録したといいます。地に足ついててマジかっこいいぜ。

Anjimile - Giver Taker (Bandcamp)
Father/Daughterから"queer & trans songmaker"のデビュー作。スフィアン・スティーヴンスとよく比較されてます。メンタルヘルス・ドラッグ/アルコール中毒の治療中に作られたという美しい楽曲。セルフケアとしてのアート。

Armand Hammer - Shrines (Bandcamp)
billy woodsとElucidのユニットArmand Hammer。billy woodsは去年Kenny Segalと組んで出した『Hiding Places』も素晴らしかったし、今年は他にも後述のMoor Motherとの共作もあり、ElucidはElucidでSmall Billsというユニットで1作リリースしてますし、よく働くよな~。まあしかしArmand Hammerが一番かっこいい。

Bastien Keb - The Killing of Eugene Peeps (Bancamp)
架空の映画のサントラというコンセプトのベッドルーム作品。ジャッロ、70年代犯罪映画、ヌーヴェルヴァーグに捧げられているという。オフィシャルの紹介文にはBon IverやJai Paulの名前も挙げられてますが、ジャズやファンクや色んな要素が含まれていて楽しい。

Ben Seretan - Youth Pastoral (Bandcamp)
今年聴いた中では一番エモいSSW。計24時間のギターアンビエント作品なども出していたり、自身で始めたレーベルWhatever's Clearから他のアーティストの作品をリリースしていたり、毎週新曲とエッセイを公開していたり、超DIYな人みたいです。

Benny The Butcher - Burden Of Proof (Official Store)
Griseldaの面々は今年もかなり勢いあって来年1月にはGriseldaの映画も公開されるらしいです。Westside Gunn『Pray For Paris』もConway『From King To A God』ももちろん良かったけど、一番聴いたのはBennyかなってかんじ。

Bill Callahan - Gold Record (Bandcamp)
大好きなミュージシャンの一人。前作から1年で新作が聴けるとは思わなった。Smog時代からデッドパンな歌声とは裏腹に歌詞はユニークで面白いんだけど、"Hello, I'm Johhny Cash"で始まり、"Sincerely, L Cohen"で終わる1曲目から老成みがすごい。野田努さんのレビュー読みましょう。

Bill Fay - Countless Branches (Bandcamp)
1970年デビューのイギリスのSSWで、長いことブランクがありましたが、2012年にDead Oceansからリリースした『Life Is People』でカムバック。それからもいつだって素晴らしい。僕はKevin Morbyのカバーで知ったクチですが、若松孝二『実録・連合赤軍』のサントラでジム・オルークも彼の曲をカバーしている。

Bonny Light Horseman - Bonny Light Horseman (Bandcamp)
Bon Iverのジャスティン・ヴァーノンとThe Nationalのアーロン・デスナーが主催するフェスで出逢って結成に至ったというインディー・フォークのスーパーグループ。いや~もう文句なしに曲が良いので1月発売ですがずっと聴いてた気がする。グラミーのベスト・フォーク・アルバムにノミネートされてます。

Chester Watson - A Japanese Horror Film (Bandcamp)
フロリダのラッパー。今調べていて知ったのだが、15歳から曲やミックステープを発表していてまだ23歳とかなのか?コワッ。今作で正式デビュー。GZAのクラシック『Liquid Sword』に影響を受けたという、たまらんドープなアルバム。

Cities Aviv - Accompanied By A Blazing Solo (Bandcamp)
今年はなにやらバグり気味に『IMMORTAL FLAME』、『GUM』、そしてこれ、と3作品世に放ったエクスペリメンタルなラッパーCities Aviv。1曲38分ぶっ通しの今作が一番メロウに触れていてよく聴きました。

The Cradle - Laughing In My Sleep (Bandcamp)
ブルックリンの量産型宅録アーティストPaco CathcartによるプロジェクトThe Cradle、NNA Tapesからの新作。基本はローファイ・インディー・フォークってかんじだけど、ドラムマシーンでバシバシ打ち込む曲やボイスメモそのままみたいな曲もあってユニーク。数曲でポストパンクバンドPalbertaのメンバーが参加してます。Palbertaも好き。

Damien Jurado - What's New, Tomboy? (Bandcamp)
90年代後半からSUB POPやSecretly Canadianを渡り歩いて活動しているシアトルのSSW。特に言うことない。いつも通り好き。

David First & The Western Enisphere - The Consummation of Right and Wrong (Bandcamp)
約2時間半、至福の管弦ドローン。David Firstって人よく知らなかったけど、ミニマル/ドローンの大家Phill Niblockと共演していたり、70年代後半のノーウェーブシーンでNotekillersというめちゃかっこいいバンドを率いていたという(2004年に再結成)。Notekillersを知れたのがよかったです。

Destroyer - Have We Met (Bandcamp)
Dan Bejarほどエレガントなボーカリストって滅多にいないと思っている。『Kaputt』以来の傑作。

Devi McCallion & Katie Dey - Magic Fire Brain (Bandcamp)
Katie Dey - Mydata (Bandcamp)
Elvis Depressedlyの大ファンでMat CothranのTumblrにLikeをしまくっていたら認知され、それをきっかけにOrchid Tapesから2015年に『asdfasdf』でデビューしたオーストラリアのKatie Deyさん。以来コンスタントに作品を出していてどれも大好きですが、今回の『mydata』が一番じゃないでしょうか。カナダのミュージシャンDevi McCallion(Black Dressed)との共作もなんか感動的だった。ちなみに今年Mat CothranはElvis DepressedlyThe Goin' Nowheresmathew lee cothran、3つの名義で計3作発表していますので聴き逃がさないようにお願いします。

Duma - Duma (Bandcamp)
ケニアのエクストリーム・メタル・バンドのデビュー作。ジャケから既にヤバみが伝わってくるけど、ぶっ飛びました。ウガンダのレーベルNyege Nyege Tapesから。Metal PreyersのアルバムもNNTでしたね。そっちも良かった。

Elysia Crampton - Orcorara 2010 (Bandcamp)
Tiny Mix Tapesでデビュー作『American Drift』を知って以来、リリースの度に聴いていたつもりですが、満を持してPANから出た今作はとび抜けて美しい。

Emma Ruth Rundle & Thou - May Our Chambers Be Full (Bandcamp)
ヘヴィなスラッジ・メタル・バンドと女性SSWのコラボ作。異様な組み合わせで、実際かなりユニークなアルバムだと思いますが、Thouは女性ボーカルを迎えたすごく静かなEPを2018年に発表しているし、こういうコラボレーションは全然納得はいく。両者の共通点としてグランジ好きってのがあったみたいです。そういえばニルヴァーナのカバーアルバム出していたThou。

Empty Country - Empty Country (Bandcamp)
解散したCymbals Eat GuitarsのフロントマンだったJoseph D'Agostinoのソロプロジェクト。元々Tiny Enginesで出す予定だったのが、Tiny Enginesの他バンドに対する印税支払い遅延問題があって、当人の意向でGet Better Recordsからのリリースとなりました。元々CEGも好きで、特に最終作『Pretty Years』は未だに聴くくらいなので、嬉しいカムバックでした。その最終作のE Street Band的なアプローチとはだいぶ違って、バイオリン・チェロ・ビオラを用いたゴージャスなアレンジが印象的。D'AgostinoにとってのヒーローであるThe WrensのフロントマンCharles Bissellのゲスト参加が熱い。

Fire-Toolz - Rainbow Bridge (Bandcamp)
コラージュ、フュージョン、ヴェイパーウェイヴ、メタル、ノイズ…どうにも形容しがたいのがFire-Toolzの音楽で、聴いていて痛快なのです。

Freddie Gibbs & The Alchemist - Alfredo (Official Store)
Madlibとの『Bandana』もよかったし、ここ数年のFreddie Gibbsは充実しすぎ。そしてついにグラミーの最優秀ラップアルバム部門ノミネート。NasとJay Electronicaもノミネートされてるけど、Gibbs獲ってほしいなー。

Gen Pop - PPM66 (Bandcamp)
オリンピアのパンクバンドの1st。プレス資料にある"Swell Maps meets Buzzcocks in the late eighties American indie scene"という文言に引っかかったらすぐに聴け。Parquet Courtsの1stが好きな方も。

Jessy Lanza - All The Time (Bandcamp)
「Grimes好きならJessy Lanza聴いて!」とよく人に勧めていたような気がする(真偽は不明)くらいハマっていた前作『Oh No』から4年ぶりの新作。やっぱり超良かったです。

Jesu - Terminus (Bandcamp)
先頃3人の女性から性暴力被害を告発された最低男ことMark KozelekによるSun Kil Moonとのコラボ作が2枚ありましたが、Jesu単独名義では7年ぶりの新作。Godflesh再結成やらテクノプロジェクトJK Fleshやら相変わらず色々やってるJustin Broadrick。でも僕はやっぱりスロウコアでシューゲイズなJesuが好き!ということで。シングルの"Alone"は何回もリピートして聴いてました。

Jim White & Marisa Anderson - The Quickening (Bandcamp)
フィンガースタイルの女性フォークギタリストMarisa AndersonとDirty ThreeのドラマーJim Whiteのセッションアルバム。共演経験無し、リハーサル無しの完全なインプロ。すごく面白く聴きました。

Ka - Descendants Of Cain (Official Store)
一番好きなラッパー・トラックメーカー・リリシストのひとり。今現在どうかは不明なのですが、少なくとも2016年の傑作『Honor Killed The Samurai』の時点で、彼はニューヨークの消防局でキャプテンとして働いていたという逸話がありまして、もうホントかっこいい。盟友のPreservation(KaとはDr. Yen Loというユニットも組んでいる)とRoc Marcianoも参加しております。

Kevin Morby - Sundowner (Bandcamp)
単純にKevinが田舎に戻ってきたな~と嬉しくなりました。ひとこと言いたいのは、ガールフレンドのKatie(彼女のソロプロジェクトWaxhatcheeの2020年作『Saint Cloud』も良かった)とイチャイチャしすぎ。微笑ましいですね。

Knot - Knot (Bancamp)
2015年に解散したKrillのメンバーによる新バンドです。僕がどれだけKrillを好きだったか知ってる人は知っていると思いますが、改めて言いますと僕Krill大好き。Krill解散後、ボーカル/ベースだったJonah FurmanはワシントンDCでバーニー・サンダースの支援活動と労働運動に従事し、ギタリストだったAnton Ratoffはロースクールで法律を学び、ドラマーだったIan Beckerは都市政策を学んでいたという。その3人が再集結し、Furmanが政治活動の中で知り合った新メンバーのJoe DeManuelle-Hallがギターで加入しKnotは結成されたのでした。ユニークなリフやフレーズや展開、Furmanの落ち着きのないボーカルはそのままに、バンドのテーマはポリティカルにシフト。2020年に復活した必然性を感じます。嬉しい。

The Koreatown Oddity - Little Dominiques Nosebleed (Bandcamp)
LAのラッパー。セルフプロデュースによるサンプル主体のガチャついたビートも楽しいけど、ジャケに書いてある文言の通り、子供の頃の事故の話とか育ったコリアタウンの話とか、自伝的なリリックが面白かったです。今月にはビート・テープ『When Pigs Fly』も出してます。

Liv.e - Couldn't Wait To Tell You... (Bandcamp)
ダラス出身R&Bシンガーのデビュー作。詳しいことはこの記事に日本語で載っていて非常に参考になりました。Pink Siifuとグループ組んでたんだ。そしてmejiwahnというプロデューサーの名前は覚えておいたほうがいいかもしれない。KeiyaAmaassai及びH31REgo Ella Mayと並べておきたい。

lojii - lo&behold (Bandcamp)
昨年Maxoのアルバム『LIL BIG MAN』にゲスト参加していたラッパーlojiiの新作。EP『SUNNY DAYS BLUE』がすごく良かったSwarvyとの共作『Due Rent』を2017年に出したり、彼のアルバム『Anti-Anxiety』にも1曲参加していたり(Koreatown Oddityも1曲ラップしてる)、そして本作もSwarvyが結構絡んでいて間違いない。2曲プロデュースしているjacob roachesterって人は今年出たPink SiifuとFly Anakinの共作『FlySiifu's』のジャケ描いてるらしいですね。

Lomelda - Hannah (Bandcamp)
2017年の前作『Thx』でもう彼女の虜でしたけど、今年の新作はもっと素晴らしい。特別。

Magik Markers - 2020 (Bandcamp)
2000年代初めから活動してるノイズバンド。Discogs見ればわかる通りカセットやCD-R含めてリリースはかなり多いんですが、なんと7年ぶりの新作。ブランクの間、メンバーはソロ作出したり、大学に戻ったり、養蜂したり、ピザ作ったりして暮らしていたという。そして今までの作品に比べたら比較的聴きやすくなって帰ってきたのだった。"You Can Find Me"なんて超キャッチーなノイズポップでびっくりしちゃった。

The Microphones - Microphones in 2020 (Bandcamp)
A Crow Looked at Me』、『Now Only』、元Eric's TripJulie Doironとの『Lost Wisdom pt.2』と、パートナーだったジュヌヴィエーヴ・カストレイの死やミシェル・ウィリアムズとの結婚&離婚を経て傑作を連発してきたMount EerieことPhil Elverumが17年ぶりにThe Microphones名義で新作を発表しました。ショートフィルムも公開されてます。内容は1曲44分の回想録のようなもので、しっかり聴くなら7 e.p.から出ている歌詞対訳付きの日本盤CDをお勧めします。22歳のときアン・リーの『グリーン・ディスティニー』を観たこと、マイクロフォンズとしてレコーディングを始めたときのこと、ステレオラブのライブを観て衝撃を受けたこと、少年時代の家族旅行のこと、『The Glow Pt.2』を録り終えてツアーを回っているときのこと、イタリアで見かけたボニー・プリンス・ビリーのこと、そして41歳の今のこと、アレンジを様々に展開させながらとうとうと語られていく記憶の数々。

Midwife - Forever (Bandcamp)
デンバーのシューゲイズ&スロウコア。自称"Heaven Metal"ミュージック。“Heaven Metal is something ethereal, emotive, painful, beautiful, and mostly cathartic"とのことです。亡くなった親友に捧げられた美しい作品。

MIKE - Weight of the World (Bandcamp)
Earl Sweatshirtの弟分MIKEの新作。dj blackpowerとしてほとんどのビートを自分で手掛けている。他は先述のKeiyaAプロデュースが数曲。彼のお母さんが亡くなった直後に出た前作『Tears of Joy』から続くセルフ・ヒーリングのプロセス。

Model Home - One Year (Bandcamp)
MCのNAPPYNAPPAとPatrick Cainによるエクスペリメンタル・ラップ・ユニット。Model Homeとしても短いスパンで次々ミックステープを出してるのだが、今作はそれらのコンピレーションってことで名刺代わりのアルバムになってます。その後もModel HomeとNAPPYNAPPAはリリースが止まらなくて、もう一々追うのは諦めてます。自主リリース以外にはFuture Timesというレーベルから出ているアルバム『SE』もある。

Moor Jewelry - True Opera (Bandcamp)
Moor Mother - Circuit City (Bandcamp)
Moor Mother & billy woods - BRASS (Bandcamp)
Moor Motherも働きすぎ。Moor Jewelryとしてアングラパンクやったり、ソロでアミリ・バラカ調のフリージャズ×スポークンワードやったり、Armand Hammerのbilly woodsと組んでラップやったり、それで全部めちゃくちゃかっこいいから困る。

The Mountain Goats - Songs For Pierre Chuvin (Bandcamp)
パンデミックのロックダウン期間中にボーカルのJohn Darnielleが昔っから使ってるラジカセでひとりで撮ったローファイ作品。2002年の傑作『All Hail West Texas』以来のこのチープな感触が嬉しいそして素晴らしい。ロックダウン直前に録音したアルバム『Getting Into Knives』も発売されてます。

Navy Blue - Àdá Irin (Bandcamp)
人気プロスケーターでもあるSage Elsesserのデビュー作。Soundcloud上のEP『forest green』『from the heart...』『gangway for navy』を聴いていて好きだったので、ついにってかんじでした。その前にEarl Sweatshirt『Some Rap Song』での客演もアガったし、それからMaviとの"sacrifices"もありました。んで、これのトラックリスト見て、ft. Kaがあってまたオレ大喜び。ほとんどセルフプロデュースなのもイケてる。まあ、こういうヒップホップが好きなんですワ。先週新作出してました。あと、ovrkast.とのfeat曲はめちゃめちゃ聴きました。

Open Mike Eagle - Anime, Trauma and Divorce (Bandcamp)
エヴァとジョジョが好きだというOMEの新作。"Death Parade"(『デス・パレード』っていう日本のアニメがあるらしいです)だとか"Headass (Idiot Shinji)" (「あんたバカァ?」)だとか"Bucciarati"(ジョジョにブチャラティってキャラがいるらしいです)だとか"I'm a Joestar (Black Power Fantasy)"という面白な曲名があるけども、アルバムタイトルが示す通り、離婚したり、ホストを務めたテレビシリーズが打ち切りになったり、OMEのここ数年はスランプ状態だったといい、全編にdepressedなかんじが漂っている。"The Black Mirror Episode"(『ブラック・ミラー』というネトフリのドラマがあるらしいです)では、コーラスで"The Black Mirror episode ruined my marriage"と連呼。ホント情けなくて良い。

Perfume Genius - Set My Heart On Fire Immediately (Bandcamp)
1st『Learning』のときから聴き続けてるから、作品を重ねるごとにどんどんどんどん開放的になっていくMike Hadreasを見ているだけで僕は嬉しくて勇気づけられるのです。

Pet Shimmers - Face Down In Meta (Bandcamp)/Trash Earthers (Bandcamp)
ロックダウン直前のAlex Gのヨーロッパツアーでサポート・アクトを務めたという英・ブリストルの7人組(そういえば今年Alex G来日するはずだったんだな…悲しい…)。破茶滅茶していて面白いバンドです。メンバーのOliver WildeとLexie Jenningsがインタビューでコラボしてみたいアーティストについて語っていました。
LJ: The Flaming Lips, Arca, Sufjan Stevens, Charli XCX for sure, Hana(Truly), Perfume Genius, Kim Gordon and Lizzo!
OW:Solange, R Stevie Moore, Shygirl, EBU, Bey, Simple Kid, Chad Vangaalaen, Land Of Talk, Silver Mt. Zion, Cass McCombs, Conor Oberst, Trust Fund, Madonna, SOPHIE, Charlie XCX, Bradford Cox, Dean Blunt, Emily Yacina, Slint, Flowdan.
うーん、今っぽい。

Pink Siifu - NEGRO (Bandcamp)
タガが外れてるといいますか、ノイズにフリージャズにハードコア・パンクに色んなもんが混ざってすごいエクストリームなことになっている。一応プロダクションのクレジットを見るとJeremiah JaeとかAkai Soloの作品もやっているRoper Williamsがいるんだが、結局全部ノイズだった。でも、まあ、そりゃ怒るよな。Run the Jewelsの新作とか、Speaker Music『Black Nationalist Sonic Weaponry』とか、Moor Motherもそうだし、アジテーションの音楽に感化されることが多い年でした。そういうえば、Siifuも"Nation Tyme"って曲でAmiri Barakaのスピーチ?をサンプリングしていた。バラカスピーチまじかっこいい。去年か一昨年かバラカの『New Music, New Poerty』ってレコード買って聴いてぶっ飛んだんだ。あ、さっきも書いたSiifuとFly Anakinとの共作『FlySiifu's』はノイズまみれなんてことにはなっていないので安心して聴いてください。

Preservation - Eastern Medicine, Western Illness (Bandcamp)
Preservationが3年以上暮らした香港のレコ屋でディグったビートのみを使って作ったアルバム。その香港での様子も公開されていた。で、ゲストはQuelle Chris、billy woods、Navy Blue、Roc Marciano、Mach-Hommy(今年の新作『Mach's Hard Lemonade』良かったです)、Your Old Droog(今年の新作『Dump YOD: Krutoy Edition』良かったです)などタレント揃いの間違いない布陣。今の香港のことをPreservationはさぞ悲しく思っているだろうな…。

Protomartyr - Ultimate Success Today (Bandcamp)
デトロイトのポストパンクバンド。2014年に2ndが出たときから好きで新作は毎回聴いてますが、最高傑作。フリージャズのサキソフォニストJemeel Moondocを呼んできたりして、常にオルタナティブ目指しててかっちょいい。

Pure X - Pure X (Bandcamp)
一発で「ジザメリ好きだろ!」って思って、昔のインタビュー読んだら、「『Darklands』が僕を完全に打ちのめした」って言っててすごくよかった。『Darklands』最高。『Darklands』大好き。『Darklands』が一番。

Quelle Chris & Chris Keys - Innocent Country 2 (Bandcamp)
一番聴いたかも。特に終盤の"Mirage ft.Earl Sweatshirt, Denmark Vessey, Merrill Garbus & Big Sen"は名曲。Quelle Chrisがツイッターで"Denmark's verse on Mirage still makes me cry"と言っていた。アルバム中数曲に参加しているMerrill GarbusってtUnE-yArDsのボーカリストなんですよね。意外!チューンヤーズ今何してんだろ~と思って調べたら、ちょっと気になっていた『ホワイト・ボイス』って映画のサントラとかやってました。余談でしかない。で、これも余談なんですが、"Sacred Safe"に客演しているHomeboy Sandmanの新作もかなり良かったです!こちら全編Quelle Chrisプロデュース。

R.A.P. Ferreira - Purple Moonlight Pages (Bandcamp)
miloことR.A.P. Ferreiraの改名後初アルバム。盟友のKenny Segalが率いるJefferson Park Boysがバックを務めていて、ドラムやベースやホーンは生音。miloといえばYouTubeの概要欄に詩人や作家の言葉を引用することでおなじみでしたが(アミリ・バラカ、イシュメル・リード、ボブ・カウフマン、イェフダ・アミハイ、セサル・バジェホ、ときにはModest Mouseのアイザック・ブロック、etc...)、今作のBandcampページの概要欄にはスーザン・ソンタグ『ラディカルな意志のスタイル』の中の「ポルノグラフィ的想像力」から一部が引用されていました。意図は不明。これも余談でしかないですね。去年、Ferreiraが率いるコレクティブRuby Yachtのミックステープ『37 Gems』が出てまして、これも良かったです。それからRuby Yachtの一員、s.alはFerreiraの変名Scallops Hotelプロデュースで今年アルバム出しました。Ruby Yacht、名前だけでも覚えて帰ってください。

Record Setter - I Owe You Nothing (Bandcamp)
テキサス州デントン拠点エモバンドのTopshelf Records契約1作目。2曲目"Sometimes"の最後のラインでこんなこと言います。"I'm not emotive enough. Is this enough?"。アイロニカルで面白いな~と思ってインタビューとか読んでいると、ギター/ボーカルのJudy Mitchellがトランス女性だとわかりました。3~4年前に自分がトランスだと気づいたと。そうすると、"Is this enough?"も、3曲目"Humus"での"my voice is clear for the first time in my life."も、11曲目"Fail and Fall"の最後で静かに歌う"I feel alive for the fist time. for the first time"も、響き方が違う。実はAgainst Me!の『Transgender Dysphoria Blues』のようなアルバムだったのでした。4月にアルバム『Feral』を発売したメルボルンのバンドRVGも音聴いてるだけじゃわからなかったけど、ボーカルはトランス女性でした。そういう
情報、大切!

Roc Marciano - Mt. Marci (Official Store)
Roc Marcianoも大好きなラッパーのひとりです。なぜか"Downtown 81"のビデオ東海道新幹線の記録映画を引用していておもろい。Stereogumの"The 25 Best Lines On Roc Marciano’s Masterful New Album"という記事読むとパンチラインもりもりで最高。"The skin on the kicks is Hillary Clinton."とかマジでなに。もちろん彼の作るビートも面白い。Stove God Cooksというラッパーのデビュー作では全曲プロダクションを担当。

Serengeti & Kenny Segal - Ajai (Bandcamp)
間違いないKenny Segal仕事。R.A.P. Ferreiraのアルバムと同じくJefferson Park Boysのメンバーが何曲か演奏してます。そういえばSegalは10月にビート・テープ出してました。Serengetiってラッパーは知らなかったのですが、Kenny Denisなるキャラクターを演じて昔からラップをしているらしく、今作ではインターミッションを挟んで後半はKenny Denisに変身している。変身前も後もやたらと"バレンシアガ"って言ってるのが気になる。9月にリリースした『the gentle fall』はアコギをバックにポエトリーリーディングしているみたいな作品でそれも結構良かったです。

Six Organs Of Admittance - Companion Rises (Bandcamp)
2017年作『Burning the Threshold』に続いてBen Chasnyの歌声が聴ける。ギタリストとしてはもちろん、彼のボーカルも好きなのです。とても穏やかだっだ前作と比べて、今回はエレキギターが時折サイケデリックな荒々しさを見せている。Chasnyといえばサイケ・ノイズ・バンドComets On Fireの一員でもあったし、2012年作『Ascent』ではそのComets On Fireのメンバーを呼んでバンド・アルバムを作ってもいる。これで再びやかましモードに突入するのかと思いきや、3月には入眠用のアンビエント作品『Sleep Tones』を発表。不眠はつらいよね~。

Slauson Malone - Vergangenheitsbewältigung. (Crater Speak) (Bandcamp)
元Standing On The CornerのJasper MarsalisによるSaluson Maloneの新作ですね。先月、珍しく彼のライブ映像が公開されていました。披露されている"THE MESSAGE 4: Museum"は、ロサンゼルス現代美術館で2017年に開催された黒人画家ケリー・ジェームズ・マーシャルの回顧展にインスパイアされて書いた曲とのこと。そういうのもっと語ってほしい~。彼自身も絵画や彫刻を出品したこともあるというKristina Kite Galleryで演奏してます。にしてもマジで才能の塊なんだなこの人は。一方、Stanging On The Cornerも今年はシングルEPがあり、脱退してしまったCaleb Gilesもラップ・アルバム『Meditations』を出し、何かと充実していたSOTC周辺でありました。

Sparkle Division - To Feel Embraced (Bandcamp)
30年前のビックリな歌モノ『Hymns Of Oblivion』、アンビエント作品『Lamentations』、そしてSparkle Divisionとしての本作、今年は活発にリリースを重ねたWilliam Basinski。『Lamentations』も素晴らしかったですが、『To Feel Embraced』はまた違った傑作でした。"A vibrant electronic fusion of lounge, jazz, and disco"と解説されているように「え?これバシンスキーの作品なの?」と初めは思うんですけど、ところどころに現れるアブストラクトなビートとかクリックノイズに心奪われて、The Caretakerのような荒廃した永遠のラウンジ・ミュージックなのかと気がつく。是非このユニット継続してほしいと思います。

Still House Plants - Fast Edit (Bandcamp)
グラスゴー美術学校で知り合ったという3人組Still House Plantsの2nd。聴いてもらったり、ライブ映像観てもらったりしたら、一発でユニークさがわかると思いまーす。どっから影響受けてるんだろうと思ってインタビュー読んでみたら、ポスト・ハードコア/エモ/ポストロック/マスロックをよく聴いていたみたいです。特に名前が挙がっていたのが、Sun Kil MoonのMark Kozelekが組んでいたRed House Painters、Don Caballero,BattlesのIan Williamsが組んでいたStorm & Stress、それから初めて知ったんですがDiluteってバンド、そして同じくグラスゴー美術学校出身のLife Without Buildingsでした。ドラムのDavid Kennedyは、入学して最初の週にLWBのボーカルSue Tompkinsが講義とパフォーマンスしてるの見てめちゃアガったという。というか今は母校の講師やってるんだな~。LWBをDavidに紹介したギターのFinlay Clarkは、校内ジンで彼女にインタビューをしたという。大ファンじゃん。いい話~。

Straw Man Army - Age Of Exile (Bandcamp)
アメリカの2人組ポストパンクバンド。探しても情報があまり見つからないのですが、メンバーの一人であるOWENって人はKALEIDOSCOPEというバンドでもドラムを叩いているようです。レーベルのストアに載っている声明文によると、アメリカにおける先住民迫害の歴史についての作品で、売り上げは全てネイティブ・アメリカンの人権団体The Red Nationに寄付するとのこと。よくわかんないけどかっこいいから何度も聴いてました。

Tobin Sprout - Empty Horses (Bandcamp)
息をするように曲を作るRobet Pollardは今年もGuided By Voicesで3枚もアルバムを発表していましたが、そんなGBVを長年支え続けたTobin Sproutのソロアルバムが素晴らしかったです。GBVでも彼の作る曲はどれも好きなんですよ。これとかこれとかこれとかこれとかこれとか。ちなみに、こういうGBVに関するデータはGuided By Voices Databaseをよく参考にしていますので、みなさんも困ったときには覗いてみてね。今見てみたら、GBV関連でこれまでに発表された曲数は2637曲でした。狂ってますね。で、Tobin Sproutの新作ですが、"autobiographical"な"a meticulously observed study of America and Americana (not the music, but the state of mind)"とのことで、音楽的にもTownes Van Zandtや今年コロナで亡くなったJohn Prineといったフォーク/カントリー歌手が意識されているとのことで、Sproutのソングライティングを堪能できます。感涙。

Told Slant – Point The Flashlight and Walk (Bandcamp)
ブルックリンのミュージシャンFelix Walworthによる宅録プロジェクトTold Slantの3作目。安心のDouble Double Whammyから。WalworthはFloristでドラム叩いているらしいです。で、僕はこの人の作品初めて聴いたんですが、Xiu XiuとかPink Reasonを思い起こさせるひび割れ方していて良い。歌詞も辛気臭くて良い。結局こういうの好きなんです。

U.S. Girls - Heavy Light (boomkat)
ノイズ/インダストリアルのレーベルSiltbreezeからこういうの出してたのを考えると、前作『In a Poem Unlimited』で一気にポップに触れて、今回ここまで来るんだと感慨深いです。まあ僕が聴きだしたのは4ADデビューの『Half Free』からなんですが…。あと、Hunx & His PunxのSeth Bogart久々のアルバム『Men On The Verge Of Nothing』収録曲"Boys Who Don't Wanna Be Boys"(イイ曲!)のU.S. Girlsによるライブ・リミックス・バージョン(ビデオも最高)が異常によかったです。

Wendy Eisenberg - Auto (Bandcamp)
Derek Bailey的な前衛を漂わせる奇妙なポップ・ソング。そういう意味ではRichard Dawsonとも通じるかもしれません。でもやっぱりこういうポップ要素ゼロのもやってます。それからRuth Garbusらと結成したGloydとして今年リリースした『SubGloydals 2020』は単純にアヴァンなインプロでよかった。

Westerman - Your Hero Is Not Dead (Bandcamp)
Puma Blueなんかが所属しているロンドンのレーベルBlue FlowersからEPシングルをリリースしていたWestermanの1stフル・レングス。初めて歌声を聴いたときから「Arthur Russellじゃん!」はたまた「Jens Lekmanか?(LekmanもRussell大好きなのだが)」と思いっ切り僕のツボだったんで、ずっとアルバムを楽しみにしていましたよ。音楽的には本人も好きだと語っているTalk Talk系統のポップスで、自分の声の使い道をホントによくわかっている。プロデュースはNathan Jenkinsという人で、彼が今年Bullionとして出したEPも良かったです。

William Tyler - New Vanitas (Bandcamp)
Silver JewsLambchopのメンバーで、Bonnie "Prince" Billyのアルバム『Master And Everyone』などにも参加していたギタリストWilliam Tyler。ケリー・ライカートの映画『ファースト・カウ』のスコアを担当したことが、この新作に随分と影響を与えたようです。結果的に、輪郭のぼやけたアンビエントに近い新境地の作品になっていて素晴らしい。ありがとうケリー・ライカート、『ファースト・カウ』も楽しみです(日本公開されるのか?)。


Wire - Mind Hive (Official Store)/10:20 (Official Store)
パンク誕生以後、誰よりも早くパンクを弄ぶことで誰よりも純粋にパンクを体現してしまったバンドがWireだったと思っているし、2020年の新作を聴いて、Wireは今現在も世界で1番クールなバンドのひとつなのだと確信しました。レコード・ストア・デイに発売された『10:20』は過去曲のリワーク集。88年作『A Bell Is A Cup』収録の"The Boiling Boy"を新録したバージョンと聴き比べると、今の方がよりソリッドになっていて感動する。

Young Jesus - Welcome To Conceptual Beach (Bandcamp)
初期の作品を聴くとエモ・リバイバルのバンドであったことが伺えますが、作品を重ねるごとにポストロック的なスケール感が増し、間違いなくこれが最高傑作。最近のインタビューを読むと、出てくる名前はSun RaだったりAlice Coltraneだったり、デレク・ベイリーの著書『Improvisation』だったりする。ボーカルについてはANOHNIJeff Buckeyを目指したと語っていた。ROTH BART BARONとか好きな方にも。

Yves Jarvis - Sundry Rock Song Stock (Bandcamp)
ネオソウルな感覚もあった前作『The Same But By Different Means』と比べると、サイケ・フォーク度が高まっていて好きでした。個人的には『Prospect Hammer』のときのAnimal Collectiveを想起させる。エレクトロニカ調のアレンジやフィールド・レコーディング使いも面白い。

Yves Tumor - Heaven To A Tortured Mind (Bandcamp)
2018年12月Contactでの来日ライブで感じたあのむさ苦しさ(気が付いたらフロアの前方でパーティーピープルに囲まれていた僕はコートも脱げずに汗だくになっていた)が蘇ってくるような堂々たるロック・アルバムでありました。関係ないけど、こないだトゥモアとジャネール・モネイが一緒にインスタライブやってて、何言ってるかわかんないけどしばらく見ちゃいました。

続きまして、軽く再発・発掘モノを。

・Beverly Glenn-Copeland - Transmissions: The Music of Beverly Glenn​-​Copeland (Bandcamp)
70年代にジャズ/フォークシンガーとしてデビュー。80年代にはシンセサイザーを操り始め、2002年にトランスジェンダーの男性であることを公表した現在76歳Beverly Glenn-Copelandのキャリア総括的なコンピレーション。

・Dave Lewis - Song Of David Lewis (Bandcamp)
多少は名の知られているらしい北アイルランドのバンドAndwellaで活動していたDave Lewisという人の自主盤がNumero Groupからデジタルでリイシューされて、聴いてみたら最高のSSWモノだった。

・Jason Molina - Eight Gates (Bandcamp)
Songs: OhiaMagnolia Electric Co.として活動し、2013年に亡くなったJason Molinaの未発表録音。

・Lonnie Holley - National Freedom (Bandcamp)
史料価値の高い音源を発掘しているレーベルDust-to-Digital(今年はThe Harry Smith B-Sidesがありました)から珍しく現存のアーティストとして2012年にデビューしたLonnie Holleyが、2018年に亡くなったRichard Swiftと共に録音した曲をまとめたEP。Richard Swiftはソロのアーティストとして好きだし、FoxygenやKevin Morby『City Music』やDamien Juradoなどのプロデュース作品も好きです。

・Neil Young - Homegrown (YouTube)
1975年のお蔵入りアルバム。超良かった。

・No Trend - Too Many Humans/Teen Love (Bandcamp)
"anti-hardcore"の代表格No Trendのボックスセットが出ました。1stアルバム『Too Many Humans』と、7インチ版12インチ版それぞれの『Teen Love』、+デモ&ライブ音源。最高です。

・Patrick Cowley - Some Funkettes (Bandcamp)
毎度おなじみDark EntriesによるPatrick Cowleyアーカイブシリーズ。

・Pylon - Box (Bandcamp)
ポストパンク・レジェンドPylonのボックスが出ました。80年代のアルバム2枚に秘蔵音源を加えた4枚組。超かっこいい。

・Women - Rarities 2007-2010 (Bandcamp)
Preoccupations(元Viet Cong)、Cindy Leeを輩出したカナダのバンドWomenの未発表曲集。

これまで挙げてきた作品の他にも2020年リリースされた曲でプレイリスト作ったのでホントにホントにお暇でしたらどうぞ。

サブスクにないもので書き留めておきたいのもいくつか。

・Amanda R. Howland - Meeting Dr. Ancient (Bandcamp)
声主体のノイズ・パワーエレクトロニクス。Pharmakonとか好きな方は。

・Arthur Russell - Sketches For World Of Echo: June 25 1984 Live At Ei (Bandcamp)
・Arthur Russell - The Deer in The Forest: March 2, 1985 Live at Roulette (Bandcamp)
AudikaからArthur Russellのライブ音源が2作発売されました。

・Ba Pace - UNMIXED RAW VOL​.​3 (FOOD​/​WATER​/​SHELTER) (Bandcamp)
・Ba Pace - THE TOWER (Bandcamp)
・Ba Pace - AFTER-HOURS (Bandcamp)
ブロンクスのベネズエラ系アメリカ人ラッパー。彼についての情報はまだ少ないんですが、Chester WatsonやMIKEなどと同じくMF DOOMに憧れているようです。

・Harry Pussy - Superstar (Bandcamp)
Bill Orcuttが90年代にやっていたノイズバンドHarry Pussyの未発表録音。というかコロナウイルスの影響もあったのかもしれないけど、Harry Pussyの主要な作品が大体Bandcampで買えて最高。Bill OrcuttはTim KoffleyとのWattの音源も3月に公開していました。ユニット名のWattはMinutemenのベーシストMike Wattにちなんでつけたらしいです。

・Weston Olencki - SOLO WORKS (Bandcamp)
金管楽器による"no electronic processing, effects, or overdubbing"のアコースティック・ノイズ・ミュージック。なにをどうしているのか想像つかない。一応演奏動画がありましたが、それでもよくわからない。

以上、そんなかんじで終わります。最後まで読んだ人、お疲れ様でした。紹介しようと思うと普段以上に調べるし、それによっていろいろと発見もあったので、つらつらと書いてみてよかったです。頑張って細々とリンク加えたりしてるけど、誰か見るんでしょうか。見ないよな。いや、オレが自分で何度も見る。では、さようなら。