2020/12/23

2020.10.9-12.16

『凱里ブルース』(2015)
『ホテルニュームーン』(2019)
『ロングデイズ・ジャーニー』(2018)
『ハロルドとリリアン ハリウッド・ラブストーリー』(2015)
『薄氷の殺人』(2014)
『Right Place』(2005)
『向かいの窓』(2019)
『A Night at The Garden』(2017)
『TUCK ME IN』(2014)
『失われた朝食』(2015)
『鴨が好き』(2018)
『Cautionary Tales』(2016)
『I AM THALENTE』(2016)
『エージェント・ゾーハン』(2008)
『泣き濡れた春の女よ』(1933)
『家庭日記』(1938)
『信子』(1940)
『オルジャスの白い馬』(2019)
『狂った1頁』(1926)
『ほんとにあった!呪いのビデオ15』(2005)
『風が吹けば』(2021)
『世紀の光』(2006)
『天国にちがいない』(2019)
『秋日和』(1960)
『映画としての音楽』(2014)
『サロメの娘』(2015)
『アナザサイド サロメの娘 remix』(2017)
『あなたはわたしじゃない』(2018)
『ジオラマボーイ・パノラマガール』(2020)
『スパイの妻』(2020)
『アジズ・アンサリ : 人生は生き埋め地獄』(2013)
『不愉快な話』(1977)
『OLD JOY』(2006)
『野獣狩り』(1973)
『50回目のファースト・キス』(2004)
『死ぬ間際』(2020)
『パンク・シンドローム』(2012)
『キャノンフィルムズ爆走風雲録』(2014)
『ドウロ河』(1931)
『狂った舞踏会』(1989)
『good-bye』(2014)
『惑星のかけら』(2011)
『少女ムシェット』(1967)
『ラブ&ポップ』(1998)
『団栗と椎の実』(1941)
『美人が婚活してみたら』(2018)
『ロスト★マイウェイ』(2004)
『・ふ・た・り・ぼ・っ・ち・』(1988)
『Away』(2019)
『やさしい女』(1969)
『若おかみは小学生!』(2018)
『マチネの終わりに』(2019)

最後更新してから見た映画。何が面白かったか忙しすぎて記憶がほぼ飛んでいるのでとりあえず並べてみるスタイルに、、
記憶が10月くらいから止まってるけどもうすっかり師走で、あー今年ベスト映画なんだろうなとかよく聴いたアルバムなんだったかなとか考え出す時期になってきている。とは思いつつも、昨晩見た『マチネの終わりに』はなんか超面白かったし、その前の晩に見た『若おかみは小学生!』ははじめからおわりまで泣きっぱなしだった。ので、まだまだベストは決められない、映画館だって行きたいし。今年はあと何回行けんのか。

今年は本当に変な一年だった。仕事しかしなかったし、別に仕事がめちゃくちゃできると言うわけでは絶対ないから、なんとも不毛な一年だった。ともだちには会えないし、映画を見る時間はどんどん減るし、こんなに古本屋にいく回数が減ったのは何年ぶりなんだろう。こんなの私じゃない!って思いながらも毎日黙々と働く、黙々でもない、ムカついてやるせないときはエレベーター蹴ったりしてる。悲

そんなおかしな年2020をビシバシと感じたのは瀬田なつき『ジオラマボーイ・パノラマガール』であった。瀬田なつき=『PARKS』というイメージがつい1年(?というか今年?)まで染み付いていたわけで相当嫌いだったんだけど、これは本当に面白かった。
これまでの岡崎京子作品の映画化は全てずっこけてたわけだけど、もはやそんなものを無視してスーパー瀬田なつきワールドまっしぐらだった。みんなふわふわと踊り、気持ちの悪いビル群がどんどん出てくる。『5windows』の「なんてことはしない」を想起せざるを得ない主人公の「なーんて」という呟き(もしくはボヤき?)は心にかなりくるものがある。舞台はおそらく辰巳とかそこいらへんで、ビルはどんどん建て替えられてオリンピック仕様になっていることに気づく。延期されたオリンピックと共にそのビルたちはゾンビのように、薄ら暗く人はまだ住んでいない。この薄ら暗さは渋谷ストリームによく似てる。廃墟?と思うくらい暗くて人は少なくて、それでも店はなんとなくやってる。ほとんど人も建物も亡霊みたい、それが2020年だったんじゃないか。

あと面白かったのは『マチネの終わりに』。私がフィルマークスでギャオギャオ騒いでいたら友だちは相当疲れてそんなものを見てしまってちゃっかり感動してしまったのではと心配していてウケた。いやほんと疲れてるけど、かなり面白かった。しかしこれは公開された2019年に見るよりもおかしな年2020に見たことでより面白かった。フランスに住む石田ゆり子と日本に住む福山雅治がスカイプをパクったアプリでテレビ電話をするシーンがある。これは公開当時(されど去年の話!)に見たら当然、ダサいな〜iPhoneでやれよwとか思っちゃうシーンなのだが、これが2020年当たり前になってしまった。海外と日本は当然、日本国内、いや東京内でもパソコンを用いてのビデオ通話が一般化してしまった。この不自然さは再びノーマルと化したのかと思うと不気味でゾワゾワが止まらなかった。
それ以外にも変にインテリな場面がいくつかあって結構面白かった。怒りに震える石田ゆり子(in ニューヨーク)がグラスをがっと掴み目の前の女にそのグラスの水をかけるかと思いきやかけずに終わるシーンからの、同じ怒りに震える福山雅治(in 日本)は洗面台でグラスを強く握り、一瞬割れたグラスが挿入される。けどすぐ次のシーンではグラスは割れておらずそれは福山の感情の現れだったと気づく。つまり結局どちらもグラスを割れないわけで、そういう小さな仕掛けとも言えないが妙な着飾り方が面白かった。


あとはそういえばフィルメックスにも行った。
スレイマンが誰なのかいまいちというか全然知らないまま(こういうとき私はまじでシネフィルじゃないんだなと悲しくなったり嬉しくなったりする)行った『天国にちがいない』はシニカルで良かったし、その後のzoom対談ではスレイマンが延々に自室にいるハエを気にして何度も振り払おうとするがハエも延々とスレイマンの周りを飛んでいる、というのがかなり良かった。これもう映画でいいよってなった。あともうひとつ大忙しの中会社に謝罪しながら見に行った『風が吹けば』はかなり!良かった。俳優の演技にうっとりだし、みんながみんな、ヤバい決定権握っちゃってると焦ったりするわけだけど実際はそんなことないんだよね、あーあ人生って薄っぺらくてしょうもないな(いい意味で)というのを思い出すものだった。

あとは元彼のオフィスで時間潰しに見た清水宏の『団栗と椎の実』がやっぱり良くてウルウルしてしまった。残りは年末まとめよ!


最後に最近見たこのショートフィルムが怪全開だったので。
蚊の声を演じるのはみんな大好きマーヤ・ルドルフ!本当にいいよね。『ヒュービーのハロウィーン』のルドルフさまも50000点。