2021/05/16

2021.4.9-5.16

 観た映画!

『Ten Skies』(2004)
『僕が飛び跳ねる理由』(2020)
『波のした、土の上』(2014)
『春を告げる町』(2019)
『隔たる二人の世界』(2020)
『パーム・スプリングス』(2020)
『東京の恋人』(1952)
『ある現代の女子学生』(1966)
『彼女』(2021)
『サイケな世界〜スターが語る幻覚体験〜』(2020)
『ビート・オブ・ダンク』(1993)
『ラストゲーム』(1988)
『HOOP DREAMS』(1994)
『アマチュア』(2018)
『SPACE JAM』(1996)
『バスケットボール・ダイアリーズ』(1995)
『ザ・ウェイバック』(2020)
『モキシー〜私たちのムーブメント〜』(2021)
『ブックセラーズ』(2019)
『金色夜叉』(1937)
『江分利満氏の優雅な生活』(1963)
『パペットマスター』(2018)
『カメラが捉えたキューバ』(2017)
『人魚伝説』(1984)
『イージー★ライダー』(1969)
『恐怖のまわり道』(1945)
『月のキャット・ウーマン』(1953)
『何も変わらない:ハンクとしれ芸術家の魂』(2018)
『警察と泥棒』(2020)
『聖者たちの食卓』(2011)
『真珠のボタン』(2015)
『痴漢電車 いけない妻たち』(1992)
『空に住む』(2020)
『狂熱の果て』(1961)
『光のノスタルジア』(2010)
『ドクター・ドリトル』(2020)
『ハッピー・オールド・イヤー』(2019)
『ほんとにあった!呪いのビデオ』1〜13
ケネス・アンガーの短編
いろいろ短編映画

びっくりするほど元気がない毎日!
ドリトル先生は子どもの頃見てたシリーズが大好きだったけど、なんとなく新しいのが配信に来てたので見てみた。映画としては別になんだけど、やっぱり動物はほんっとーに可愛いし、私もいろんな動物と話したいと切実に思った。子どもの頃の夢、獣医さんだったんだけど、動物が死ぬのを見届ける自信がなさすぎてその夢は中学生に上がる前に断念した。でもトリマーとかにはいまだになりたい。資格取ろうかな。。

最近は毎晩筋トレをちょっとして、呪いのビデオを見て(もしくはサウスパーク / ODD TAXI)最後にネトフリの快眠の勧めみたいなやつを見て寝るのがルーティーンです。
去年の今頃友達に勧められて闇動画をひたすら見てたけど、呪いのビデオは闇動画ほどのエンターテインメント性はなく、もはや1〜5くらいまでは本当に画質の問題もあって視力検査してる気持ちになる。「お分かりいただけただろうか?」からのリプレイでもぜんっぜんわかんなかったりするの、もはやこれはイマジネーションの世界であって画面をいかに「見るか」の話だなあとか思ったりして結構感動する。目に問いかけられている…

『ハッピー・オールド・イヤー』は劇場で公開されているとき観に行こうか迷ってたけど気付いてたら終わっててNetflixに入ってた。これも別に映画としてはなんだかな〜普通…という感じに思ったけど、あと私の部屋は物だらけだしそれを捨てようともあんまり思わないから主人公の固執するミニマリスト意識についていけなかった。が、自分の気分だったり罪悪感を消すために突然人に(今更!)謝りたくなる気持ちは常々あるのでなんだか胃が痛くなる話だった。『花束〜』は観てないけど坂本裕二脚本のドラマが結構好きでどれも欠かさず観ている。で、『大豆田とわ子〜』も毎週見てるわけだけど、それでも同じことを思ったりした。だってしょうがないじゃんね、でも今更謝られてもさらに相手の腹を立たせてしまうのはわかってるし、じゃあ一生黙ってればいいの?って。なんか何も正解なんてないんだが本当に謝りたい人はたくさんいるし、でもそれって私が悪かったの?なんでこんないつまでも罪悪感に苛まれなきゃいけないんだろうとかって思ったりもする。最近本当に落ち込んでばかりで、そういう時ってこういうことをすぐ思い出しちゃうじゃないですか。別に好きじゃない人と付き合ってて相手もなんとなくそれに気付いてて仕事も大変で休職して精神科に通い出した彼を私は完全に無視して逃げたりしたわけ、でも私だってそんなに精神がスーパーマッチョなわけないから、あ、この人とこれ以上いたら私まで崩れると思って別れたんだけど、ていうかそういうことが3回くらいあったんだけど、相手にとって私はサイテーなヤツなんだろうが、私だってたまにそれを思い出して本当にどうすれば良かったのか分からなくて帰り道に大泣きしたりしてる。だから何?って話だが。

清水宏が文芸坐でいくつか上映されていたようで、それらは見たけど結構まだまだ見てないのがあるなと思い『金色夜叉』を観た。ところであの時代の人たちはなんであんなに映画をドカスカ撮れたんだろうか。お金の話は別にいいんだけど体力がヤバすぎる。清水宏のたぬきみたいな腹に拍手。で、『金色夜叉』は脚本が清水じゃないから盛り上がりに欠けるし、マジで私が小学生〜中学生ぐらいのときにやってたぽいノリの昼ドラ的なネチネチ感で、結構疲れるわけだが、終盤主人公の女が嫁いだ家(結構でかい)での主人公とその旦那の掛け合いのカットがあり、そこでの空間の撮り方に本当にうっとりする。さすがすぎます、大好きです。

ポレポレでやってた小森はるか特集は本当に行ってよかったなと思った。緊急事態宣言が再びび発令されて長引いて、(なんか私ちょっと夢だった仕事やったんだけどそれも緊急事態宣言のせいでなんだか言いづらい悲しさ)映画館がどんどこ閉まって、でも映画館の中で上映が始まってしゃべるヤツいねーだろみたいな。本当に悲しいですよね、ラピュタ(はやってるけど)とか国立アーカイブとかに通いまくってた年寄りのドキュメンタリーをコロナ以前にとっておくべきだったし、あの人たち本当にどうしてるんだろう。悲しいな〜〜〜ていうか映画って万人に開かれているべきだと思うんですよ超当たり前だけど。で、私は本当につらいとき救ってくれるのは絶対に映画だと思ってるし今までも映画があったからこそ乗り越えてきたことがあって、なんかえらそーにしゃべるやつらが多すぎる。お前らみたいなのが映画に関わってるからこんなクソみたいなことになってんだよって思うことが多すぎる。私は何様?ってなるんだけど私はまじでただのたまに映画館に行く女であって、それ以上もそれ以下もない、あとはお酒飲んでるだけだし。なんかとにかく驕ってる人たちが怖い。どの仕事しててもそうなんだけど業界サンうんざり、もう本当に現実が傷つくことばっかりで清水宏ワールドに飛び込みたい。う!

最後に、いつだかの週末に適当に見たい映画をだらだら見てた日、まずはサウスパークのシーズン22の6・7話を見たの、マンベアピッグっていう熊と豚が合体した意味わからん怪物がサウスパークの住民を無差別に襲撃する話(ここでサタンが登場し、マンベアピッグに立ち向かい、負けてみんな泣くという素晴らしいシーンがあります)を見て、その後何の気なしに『パペットマスター』(ナチスのヤバおっさんがフォビア的に同性愛者やユダヤ人を殺す人形を作りまくってて、その人形が復活しちゃって人をバカスカ殺すだけの話)を見まして、いや〜なんか今日は惨殺系が多いわね・・・と思いながら最後に内容全く知らずに『人魚伝説』見たかったんだった!と思ってみたらこちらも最後主人公の女が銛で人をひたすら殺しまくる素晴らしいシーンがありました(「殺しても殺しても悪い奴が出てくる…うちは一体誰を殺したらいいんやろう」みたいな最高の台詞!)。つまり意図せず斬殺祭を開催してしまった訳であり、なんか楽しかったな。。映画っていいなあ 以上です。


2021/05/09

2021年4月に観た映画。

『くの一忍法 観音開き』(皆川隆之)
『しあわせの一番星』(山根成之)★
『河内のオッサンの唄 よう来たのワレ』(斎藤武市)★★
『サンクタス』(バーバラ・ハマー) イメフォ
『ナイトレイト・キス』(バーバラ・ハマー)★★ イメフォ
『兵隊やくざ 脱獄』(森一生)★
『マリリンとアインシュタイン』(ニコラス・ローグ)★★
『さらば愛しき女よ』(ディック・リチャーズ)★★
『男子ダブルス』(ジャン=フランソワ・ステヴナン)★ アンスティチュ・フランセ
『ブルージーンズ・ジャーニー』(ディック・リチャーズ)★★
『のけぞる女』(加藤彰)★★
『波影』(豊田四郎)★ ラピュタ阿佐ヶ谷
『ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒』(クリス・バトラー)
『トラベラー』(アッバス・キアロスタミ)★★
『友だちのうちはどこ?』(アッバス・キアロスタミ)★★
『赤い暴行』(曽根中生)(再鑑賞)★★★
『そして人生はつづく』(アッバス・キアロスタミ)★★

17作品でした。『河内のオッサンの唄 よう来たのワレ』と『兵隊やくざ 脱獄』は田中邦衛追悼の意味で。しかし印象深い邦衛は『仁義の墓場』でのゾンビみたいなシャブ中役であり、『アフリカの光』でのショーケンとのイチャイチャであり、『人斬り与太 狂犬三兄弟』での肉親に撲殺されるあんまりな死に様であり、『人間の條件』での落ちこぼれ二等兵役であり、『黒木太郎の愛と冒険』での勇姿である。ラピュタ阿佐ヶ谷の豊田四郎特集は結局ニュープリントの『波影』しか観られなかった。そういえば特集のラインナップにもあった豊田監督の『千曲川絶唱』にも邦衛はイイ役で出演していて、話自体はなんてことない泣かせの難病モノなのだが、終盤にある、列車のデッキに立つ星由里子とその列車と並走するトラックの運転席に座る北大路欣也との切り返しが異常に素晴らしくて強く強く心に残っている作品。騙されたと思ってあのシーンのためだけにでも観てほしいと思います(未DVD化)。撮影の岡崎宏三は『波影』でも抜群の仕事をしていた。こちらも話自体は別にどうということはない廓モノで、それでも結構イイモン観たなと思うわけなので、やっぱりストーリーなんて映画の一要素でしかないのだ。そういう意味で、いつかのラピュタ阿佐ヶ谷のレイトショーで観て以来久々に観た曽根中生『赤い暴行』は、iPadの小さい画面で観ても最高の映画であった。売れないバンドマンたちがセックスしたりケンカしたりする、マジで大したことないし取り留めもない話なのだが。遺作の『ライク・サムワン・イン・ラブ』(すっごくヘンな映画!)しか観たことがなかったアッバス・キアロスタミの作品が配信されたので観てみる。『友だちのうちはどこ?』と『そして人生はつづく』のメタな関係性や素人の子供を起用する点など、清水宏『蜂の巣の子供たち』『その後の蜂の巣の子供たち』を連想する。先月は池袋の新文芸坐で清水宏特集が組まれたが、ラピュタ阿佐ヶ谷の子供映画特集で観逃がした"蜂の巣3部作"の第3作目『大佛さまと子供たち』はラインナップに入らなかった。早くオレに大仏を見せてくれ!ここで先日観た『白鳥の歌なんか聞えない』でヒロインの本田みちこが岡田裕介に出していた大仏クイズです。Q. 鎌倉の大仏はいつたったでしょうか A. まだたっていない 大仏は座っているから… 以上です。映画は17本しか観られなかったけど、通勤時間で読書が捗っているので先月以来読んだ本を。全部面白いです。

フィリップ・ロス『グッバイ、コロンバス』訳:中川五郎
徳南晴一郎『孤客』
チャールズ・ウィルフォード『コックファイター』訳:齋藤浩太
チャールズ・ウィルフォード『危険なやつら』訳:浜野アキオ
ジョン・ファンテ『犬と負け犬』訳:栗原俊英
ジョン・ファンテ『ロサンゼルスへの道』訳:栗原俊英
チャールズ・ウィルフォード『拾った女』訳:浜野アキオ
モンテ・ヘルマン『モンテ・ヘルマン語る 悪魔を憐れむ詩』監修:樋口泰人 訳:松井宏
ホレス・マッコイ『彼らは廃馬を撃つ』訳:常盤新平
イシュメル・リード『ループ・ガルー・キッドの晴一郎逆襲』訳:飯田隆昭
白坂依志夫『不眠の森を駆け抜けて』

ウィルフォード楽しい。『拾った女』はとにかくラスト数行で明らかにされるある仕掛けに面食らった。あれは映像では不可能である。読書って楽しいと素直に思えた。『怪談 人間時計』でおなじみのカルト漫画家・徳南晴一郎の自伝『孤客』は小人症であった著者の怨念を感じる一冊で、今生本棚に忍ばせておきたい。増村保造作品でその名を知らしめた脚本家・白坂依志夫の評論・エッセイ集『不眠の森を駆け抜けて』は、巻末の篠田正浩との対談も含めて映画の話も普通に大変面白く大変ためになるんだが、セックス絡みの昭和映画界ゴシップネタには本気で閉口させられる。増村版『暖流』の左幸子が余計キツくなった。作家の山内マリコがかつて旧作邦画ブログ"the world of maricofff"に書いていた『暖流』の感想(暖流(1957))は傑作なので是非読んでくれ。同ブログに書かれた吉村公三郎『婚期』の感想(婚期(1961))も個人的に印象深いのだが(「そう、これは胸を張って言えることですが、いい年して彼氏いないと、どんなお嬢さんでも意地悪になります。本当です!」そうなんだ!)、山内さんが最近のインタビューで「フェミニズムに目覚めたのは20代後半の頃。ヤバい! 結婚しなきゃ!という内圧と闘ううちに、結婚が女性差別の温床なのに気づいて、一気に覚醒していきました。」と語っているのと照らし合わせると、"覚醒"のきっかけは『婚期』の高峰三枝子だったのではないかと思えてなかなか味わい深い。まあ山内マリコの小説は読んだことないのだが。というわけで、買っただけで満足しちゃった未読本を消化できる日々の通勤時間が相変わらず楽しい。なので面白い本やためになる本があったらオレにも教えてくれよな。にしても、このブログには参加者が10人もいるのに去年の5月以降アタシとしをさんしか更新しないじゃないですか。いや別にいいんだけど、なんかウケるなと思って。参加者はたぶん随時募集していると思いますのでどなたか是非。それでは、今月発売される9枚組BOXセットが一部で話題の工藤冬里率いるマヘル・シャラル・ハシュ・バズの名曲"8mmの昼食風景 / Lunch Scene in 8mm Film"でさようなら。