2020/04/29

4月


 どうもはじめまして、しながわさんです。しをさんの紹介でここでこうやって書かせてもらっています。ありがとう。


 ひとまず映画つながりということで、映画のお話をテキトーにさせてもらいます。今月に見た映画について。ぼくはFilmarksに見た作品にその媒体と場所と日付を律儀に記録しているのですが、それによると、4月1日に『ジュリエットの仲間』、翌日に『トゥルー・ロマンス』、14日に『ぼくの好きな先生』、23日に『血』、28日に『溶岩の家』、そして今日29日に『骨』を見たことになっています。まったく本数を見ていない。まあ地上波でバーローでお馴染みのコナンくんやYoutubeであんた馬鹿?でこれまたお馴染みの新劇場版の『エヴァンゲリヲン』を見たりはしているんですけどね。これらは再見したものなのでここでは省きます。


 『ジュリエットの仲間』は、MyFrenchFilmFrestivalが1ヶ月のあいだ無料公開している短編・中編の映画作品のひとつです。中学だか高校だか卒業したあとに疎遠になった友人とひさしぶりに会ったら、若干ノリが変わっていたみたいなやつですね。その旧友マグロヌの姿がまあ結構見ていてキツい。とても浮いている。ジュリエットの仲間とは彼女の美大生の友人たちであり、その中にその旧友の占める位置はもはや無くなっている。むしろ厄介な存在とさえなっている。そのあたりの人間関係のイタい感じを描いた短編です。ただ最後に地元の友人である男がジュリエットに向かって「変わったね」的なことを言うのです。彼女は良い意味か悪い意味かをすぐ訊ねると、いや単に変わったんだと。人が齢を重ねるにつれて変わってゆくことにそういう価値評価というのは無効というか、気にしなくていい、みたいな後押し(?)をしてくれる作品です。まあこんな教訓めいたことなんか出さなくてもいいんですけどね。でも一見の価値はないです。これを見るなら、ジャン=マリー・ストローブの新作を見たほうが良いです。まだ見てないけど。


 ぼくが語りたいのはこの作品ではありません。今月のベストはなんといってもトニー・スコットの『トゥルー・ロマンス』とニコラ・フィリベールの『ぼくの好きな先生』です。最高でした。ペドロ・コスタの3作品は、画面ですごいことが起こっているなという事実はすぐさま直感されるけれど、言語化がおっつかないのでまたいつか。ただ『血』のモノクロームな画面は普段なかなか見ることのできない美しさでした。


 『トゥルー・ロマンス』。この作品はキャスティングがヤバくて、列挙すると、サミュエル・L・ジャクソン、クリストファー・ウォーケン、デニス・ホッパー、クリスチャン・スレーターとパトリシア・アークエットといった錚錚たる面子です。中でもぼくが大好きなのは、ゲイリー・オールドマンとブラッド・ピットですね。彼ら二人はこの作品の中でも飛び方が異常。見ているだけで真似したくなっちゃう。ぼくはぶっとんでいるキャラクターが大好きなんです。画面を賑やかにする存在たち。ブラッド・ピットはこの作品でクスリをやってて実際にぶっ飛んでいるからその一挙手一投足が見てて笑える。ゲイリー・オールドマンは人物造形がいい。喋り方も音楽的。『コーヒー&シガレッツ』のGZAとRZAみたいな感じ。 聞いていて気持ちが良くなってしまう。トニー・スコットの映画は、みんないい声をしている。



 はじめてだから気合入れて書こうと思ったら疲れてしまいました。よくあるやつです。これからボチボチ「いいな」と思ったものを書き継いでいきたいとおもいます(小学生)。よろしくです。『ジュリエットの仲間』が文章の半分を占めてしまったのはやるせない気持ちになるし、『トゥルー・ロマンス』は有名だからみんなはもう見ているかな。読んでくれてありがとう。

2020.4.13-2020.4.29

最後更新してから見て面白かった映画
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(2016)/『按摩と女』(1938)/『37セカンズ』(2019)/『夢の女 ユメノヒト』(2015)/『少女暴行事件 赤い靴』(1983)/『Our Ten Years』(2007)/『婚前特急』(2011)/『お家をさがそう』(2009)/『君と別れて』(1933)/『人間蒸発』(1967)/『チワワは見ていた ポルノ女優と未亡人の秘密』(2012)/『コンクリート作業』(1954)、あとはエヴァの新劇真ん中のやつ。

最近また走ってます。1月〜3月初めまではとにかく金がなかったからとりあえず走ってたけど、いまはリモートワークでパソコン見続けて、終わって映画見続けててで目が死んでる(=それ以外超ひま)からとりあえず走ってる。とりあえず走ってるのってバカっぽくてよくない?いいね〜走ると言えばこれが真っ先に浮かんできますがみんなは何が浮かびますか!

いま見るとさらにいいかもしれない…音楽がかっこよくてサ〜また見よ〜

エヴァ新劇がYouTubeで公開されたので一気に観たけど全然わかんなかった、あと攻殻機動隊ね。わかんなすぎることがあると笑っちゃう癖があるので、どちらも満面の笑みで画面を観続けました。オタクたち、解説してくれ。

あとは成瀬巳喜男をぜんぜん!観てこなかったんだけど(パッと思い出せるのは『舞姫』くらい…)『君と別れて』が私なんかがいうのもだけど本当に傑作だった。水久保澄子の美しさたるや、なんかこうすっ飛ばしている人が多いのでもっと観ていきたい、小津とかも5本観たか観てないかレベルだな、、はあ、、困っちゃうぜという感じ。

あとあと今村昌平の『人間蒸発』がよかったのでダチに布教してる。結局私はドキュメンタリー/フィクションみたいな馬鹿げた境界をブチ壊しちゃう系の映画が大好き。あくまで分けられていると仮定するならドキュメンタリーというジャンルに底知れぬ可能性を感じるし、それと同時にもう映画それ自体にいつまでもワクワクしてられるから!おうちじかん(笑)は勧めればちょっと長くてもみんなでシェアハピできてたのしいね、お勧めを教えてください。GWも走るぞお!


2020/04/12

2020.4.6-2020.4.12

面白かった映画
『不倫団地 かなしいイロやねん』(2005)/『ブリグズビー・ベア』(2017)/『ハイティーンやくざ』(1962)/『散歩する侵略者』(2017)/『日没の印象』(1975)/『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル』(1996)/『蜂の旅人』(1986)/『テラスハウス クロージング・ドア』(2015)

相変わらずピンク映画ばかり見ているので90分以上の映画がきつくなってきている。会社の課題で指定された映画の中から感想文を書けというのがあって、なんだかなーと思いながら見た『ブリグズビー・ベア』が結構良くて、こっちにもちょっと変えて載せとこ〜ではいきまーす。

映画をつくる映画はだいたい最高か最悪かのどちらかだと思ってる。
これはまず、ブリグズビーという目の大きなクマのぬいぐるみが登場、数学の法則を並べ続ける(高校の時数学でマジで10点以下ばかりだった私にはマジで未知、なんもわからんかった)。それを血眼で見続ける青年。予備知識なしに見始めると『ファンタスティック Mr.Fox』系なのかと思ってしまうし、その後しばらくしてもこの話は圧倒的ファンタジーで、あーちょっとおかしな数学好きのパパとママと主人公の3人暮らしなのネと勘違いしてしまう。あっという間の序盤で夢見心地になっているのも束の間、青年と両親の言うところの兵隊(パトカー)がやってきて、少年は(そして観客も)外の世界へ連れ去られてしまう。ここまでのテンポの良さ!
主人公は幼い頃に誘拐され、大学教授夫妻に監禁されていたことを知る。そして本物の両親と妹と感動の再会をはたすが、無論主人公はこれまで大学教授の夫妻を本当の両親だと思って生きてきたわけなので当人は困惑しながら日々を過ごす。しかし、数学マスターである彼は決して馬鹿ではない。自分の人生そのものだったブリグズビー(これは「古い」パパの自作であったということが明らかになる。何百本ものアニメを自分一人で作ったのだ。本作で一番狂気的なのはおそらくコイツ。)を映画化することを心に決める。そして自分を救った刑事やら妹といい感じのボーイやらと映画作りを始める。
なんといってもイイところはこの映画には善人しか出てこないってところ。「古い」パパとママでさえ、悪人としては大して表現されず、育ての親であり数学を教えてくれた人として、ほとんど善人として描かれる(ブリグズビーを映画化することによってそれはさらに後押しされる)。何より、主人公がいちばん善人として描かれてる。馬鹿ではないが、外との接触がほとんどなかった彼は純粋なこころを持ちつづける。「善人しか出てこない」というのは多分語弊で、私たちからしてみると悪人であっても彼の目に映る人間は大体、ほとんど善人なのだろう。
彼の純粋さを感じるシーンは多くある。なかでも序盤、「古い」両親とともに過ごしていた頃、ブリグズビーを見たのち彼はパソコンに駆け寄り、今回のブリグズビーの感想を述べる。アニメキャラのTシャツをインしたギークくんの、その先駆けYoutuber姿には泣けてしまうし、さらにそれは両親によってネットはもとから繋がれていなかったという悲しすぎる事実を知ったときの彼の顔は素晴らしい。また、ネットで検索する際には「How to make a movie show? Thank you」などとネットへの話しかけをしている(ここから音楽が流れ始めさらにテンポは軽快になる)。優しすぎるギークくんに対し、私たちは映画作りを応援せざるを得ない。実際、映画作りのシーンは超イイ。夜景の撮り方も美しいし、刑事による迫真の演技(学生の頃演劇部だったんだって)、そこで映し出されるのは友だちとの関わり、恋愛、家族愛。もう全部じゃん。
映画をつくる映画は最高か最悪かだなってすぐ思っちゃう、後者は決まってシネフィルオタクのいわゆる陽キャに対する一種の羨ましさから作られている気がする。だからこそピンク映画に多いそれはほとんどつまらないし、大体蓮實かゴダールの本が出てくるし、途中でフェリーニやらの名言だったりオマージュを使う。そうではなく純粋な映画づくり、映像を撮りたいという気持ちを描いた映画こそ最高だって思う。例えば岩切一空『花に嵐』や三宅唱『ワイルドツアー』が(後者は映像をとっているだけだが)それにあたるんじゃないか。これも映画・映像を撮りたいというそれだけの素直さが描かれている。その素直さは主人公から家族や友だち、周りの映画作りをともにする人々へ浸透していく。私はこの長い長い春休み、ダチと凧にGoProをつけて上空の景色が撮りたくて、それだけのために凧を飛ばして走っていた(普段運動しないぼくたちが!)。作品の内容以前に、映像や映画を撮ろうとするこの行為こそがたのしくて美しいのだと思う。
ところでブリグズビー・ベアに出てくる太陽はメリエスの『月世界旅行』(1902)にそっくりである。これは意識しての結果だろうし、監督がメリエス的な劇映画(vsリュミエール的記録映画。こうやって二分するのはまた違ってんだけど、とりあえずの話)を愛していることがわかる。そして思い出したのが、なぜ月は擬人化されるとおじさんになるのかってこと。さくらももこ『コジコジ』に登場する太陽のゲランもおじさんだよね〜。太陽おじさんキャラのコレクションを頭の中で増やしてこ!

在宅勤務映画が変わらず見まくれて最高。みんなそんな会社行く必要ってないんじゃない?イイ方向に進んでくれ。ともだちに会えんのはさびしーけどインターネットのおかげでなんとかなってる、みんな話そ〜。以上です。

2020/04/05

2020年3月に観た映画。


チッス。65本でした。
『銀座の女』 シネマヴェーラ★
『心』(新藤兼人) シネマヴェーラ
『眠れる美女』(吉村公三郎) シネマヴェーラ
『「粘土のお面」より かあちゃん』 オレん家★
『ビタースイート Bitter Sweet』 (女池充) オレん家
『千羽鶴』 (吉村公三郎) シネマヴェーラ★★
『御用牙 鬼の半蔵やわ肌小判』 ラピュタ阿佐ヶ谷
『銀心中』 シネマヴェーラ★
『ペッティング・レズ 性感帯』 オレん家★
『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』 オレん家★
『女の坂』 シネマヴェーラ
『扉を叩く子』 ラピュタ阿佐ヶ谷
『お早う』 ラピュタ阿佐ヶ谷★
『ゲンと不動明王』 ラピュタ阿佐ヶ谷
『わんぱく天使』 ラピュタ阿佐ヶ谷
『レ・ミゼラブル』 ヒューマントラストシネマ有楽町★
『団地の奥さん、同窓会に行く』 オレん家
『手錠 (ロスト・ヴァージン やみつき援助交際)』 オレん家★★
『その夜の妻』 オレん家
『プレイス・イン・ザ・ハート』 オレん家★
『広島仁義 人質奪回作戦』 オレん家
『赤い犯行 夢の後始末』 オレん家
『ルカじいさんと苗木』 シネマヴェーラ
『リストラ・マン』 オレん家★
『波のした、土のうえ』 オレん家★
『快楽学園 禁じられた遊び』 オレん家
『セックスハンター 性狩人』 オレん家★★★
『地下鉄連続レイプ OL狩り』 オレん家
『ミニー・ゲッツの秘密』 オレん家★
『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』 オレん家
『汚れた女』 オレん家★★
『縄張(しま)はもらった』 新文芸坐★
『やわらかい肌』 (佐藤寿保) オレん家
『ロリータバイブ責め』 オレん家★★★
『石中先生行状記』 神保町シアター★
『(生)盗聴リポート 痴話』 オレん家★
『人妻コレクター』 オレん家★★★
『おんなの細道 濡れた海峡』 オレん家★
『少女暴行事件 赤い靴』 オレん家★★★
『レイプ25時 暴姦』 オレん家★★
『ピンクカット 太く愛して深く愛して』 オレん家
『美少女プロレス 失神10秒前』 オレん家★
『セーラー服 百合族』 オレん家★
『月夜釜合戦』 新文芸坐
『セーラー服 百合族2』 オレん家★
『OL百合族 19歳』 オレん家★
『嵐電』 オレん家
『暴行儀式』 オレん家★★
『宇野鴻一郎の濡れて打つ』 オレん家
『団鬼六 縄と肌』 オレん家★
『桃尻娘 ピンク・ヒップ・ガール』 オレん家★
『新宿♀日記 迷い猫』 オレん家★
『兵隊やくざ』 オレん家★
『桃尻娘 ラブアタック』 オレん家★
『堕靡泥の星 美少女狩り』 オレん家★
『セックス・ハンター 濡れた標的』 オレん家
『犯す!』 オレん家★
『主婦の体験レポート 女の四畳半』 オレん家
『桃尻娘 プロポーズ大作戦』 オレん家★
『女教師 濡れた放課後』 オレん家★★
『牝猫たちの夜』 オレん家★
『花子』 オレん家★
『絶倫少女 おじさん天国』 オレん家
『美姉妹 犯す』 オレん家
『闇に浮かぶ白い肌』 オレん家★★

のんきに名画座に足を運んでいた3月初旬が遠い昔のことのようです。こんなに映画館に行かないのも何年ぶりだろう。でもね、それで僕わかりました。映画館、別にそこまで行かなくても平気。いつからか取り付いていた「暇だ…!映画館、行かなきゃ!」という強迫観念のようなものが、スゥーっとこの数週間で抜けていったような気がします。そんでさ、映画の配信サービスってのは便利ですねホントに。家に居ながらにして、インターネットに繋ぐだけで、好きなときに、好きな映画が、好きなだけ、観られるんですぞ!ユビキタス!んで僕、U-NEXTにある日活ロマンポルノの視聴期限が3月末日までだったので、「暇だ…!ロマンポルノ、観なきゃ!」ってかんじで家でいっぱい観たのはご覧の通りです。傑作揃いで楽しかった。池田敏春の耽美、長谷部安春の突き抜けたドライさ、根岸吉太郎のやるせなさ、武田一成の情感、『団鬼六 縄と肌』みたいな任侠映画でも『闇に浮かぶ白い肌』みたいなゴシックホラーでもなんでもやる西村昭五郎、山本奈津子&小田かおるの百合族シリーズと竹田かほり&亜湖の『桃尻娘』シリーズはしあわせな女の子2人映画だったし、アマゾンプライムのレンタルで観た『少女暴行事件 赤い靴』は素晴らしい青春映画でロマンポルノの中でも屈指の傑作だった。というか、基本ポルノ映画は尺が短いのが美点!また近いうちにU-NEXTにロマンポルノが大量追加される日を願って…。日活以外のエロ映画では、佐藤寿保作品に痺れた。『ロリータバイブ責め』『人妻コレクター』『(生)盗聴リポート 痴話』。昔の素人投稿系エロ雑誌『スーパー写真塾』のモノクロページに載ってる、誰も読まないと思って書き手が好き放題してるバッドテイストでビザールな記事を読んじゃったときみたいな、何かヤバいものに事故的に出逢ってしまったような感触。かっこよすぎてビンビン感じてしまった。新作らしい新作は『レ・ミゼラブル』くらいしか観てないですね。スパイク・リ―絶賛というのもよくわかる、フランスのゲットー映画で治安悪くて面白かったです。
ここ最近僕自身も体調がすぐれない日が多くて、この週末も微熱気味…。不安に思い始めたらキリがないし、身体より精神が弱っていく気がするね…。はやく何の心配もなく友達に会ったり好きな場所に出かけたりしたい。みんな生き延びような~!おやすみなさい。

時間がない

最近観た映画

最後更新してから面白かった映画
『アクトレス 女たちの舞台』(2014)/『簪』(1941)/『冬時間のパリ』(2018)/『チャック&バック』(2000)/『大仏さまと子供たち』(1952)/『ベトナムから遠く離れて』(1967)/『霧の中の風景』(1988)/『SELF AND OTHERS』(2000)/『アドベンチャーランドへようこそ』(2009)/『空に聞く』(2018)/『アニエスによるヴァルダ』(2019)/『次郎物語』(1955)/『ハピネス』(1998)/『日本の小学生』(2013)/『レゴ(R)ムービー2』(2019)/『魂を救え!』(1992)/『マギーズ・プラン幸せのあとしまつ』(2015)/『フレフレ少女』(2008)/『手錠 ロスト・ヴァージン やみつき援助交際』(2002)/『くちづけ』(1957)/『妻二人』(1967)/『絶倫絶女 おじさん天国』(2006)/『妻は告白する』(1961)/『河内カルメン』(1966)/『赤い犯行 夢の後始末』(1997)/『汚れた女(マリア)』(1998)/『おやすみなさいこどもたち』(1999)/『まひるのほし』(1999)/『ダック・シーズン』(2004)/『花子』(2001)/『アダム・サンドラーの100%フレッシュ』(2018)/『兵隊やくざ』(1965)/『暖流』(1957)/『赤い天使』(1966)/『遊び』(1971)/『新宿♀日記 迷い猫』(1998)/『花に嵐』(2015)/『次の朝は他人』(2011)/『夏の娘たち〜ひめごと〜』(2017)/『したがるかあさん 若い肌の火照』(2008)/『青空/果てしない欲情 もえさせて!』(2000)/『獣の交わり 天使とやる』(2009)/『ウェディング・シンガー』(1998)/『UNDERWATER LOVE おんなの河童』(2011)/『トーキョー×エロティカ』(2001)/『あとのまつり』(2009)/『センセイ君主』(2018)って感じだった。

なんかこれ羅列しても読みづらいね、修士論文を出し終えてから約3ヶ月、お金があるわけでもないし、働くのもダルいし、とにかく映画を観続けた。で、夜は飲みに行くって生活(今ではもう幻である)!結果3ヶ月で観れた映画は220本。それでもまだ観たい映画はこれまで観た映画の本数以上にあるし、これからも新しい映画はどんどん作られていく。時間があまりにも足りない、これが悔しくてちょっと泣いたりした。
こんな毎日ストイックに映画を観たことはそれまでなかったので、だんだん修行というか強迫観念に駆られていたし、面白くなかったのは内容がほとんど朧げになってしまった。まあいっかー。で、3月はピンク映画と再び増村保造ブームがキてた。

増村作品は出てくる登場人物が大体狂ってるのでどれも好き(『暖流』での左幸子のサイコパス感というか、ガッツで男を無理やり落とす!みたいな法則を見せつけられて私は一生左幸子サイドにいけないのだ…行ってみてえ泣と数日間落ち込んだ)。で、こないだ観た『妻は告白する』でぐぬぬ!となったのでそれだけ記録しておく。若尾文子vs馬渕晴子っていう超眼福映画なのだが、若尾文子は旦那を殺してまで愛した男に振られてしまう。そこでメンヘラ全開(一部からしてみればメンヘラなんだろうけど決してそんな言葉で片付けられないのだ!)になってしまった文子は最後自ら命を絶ってしまうが、そんなことも知らずにその男(こいつは馬渕晴子の元婚約者でもある)は晴子に対して、文子は狂ってる、もう無理、なしんこなしなし〜みたいなこというの。そこで晴子は、「女の心には愛があるだけ、愛のためならどんなことだってやるの。そんな女を馬鹿だとか気狂いだというのは男よ。私だって本当は奥さん(→文子)みたいになりたかった。私は臆病なのよ…。」と吐露する。すごくない?!なんて素晴らしい映画なんだ!増村保造愛してる!好きな気持ちを馬鹿だとか気狂いだとか、それこそ現代ではメンヘラって言葉にまとめて楽するの本当に嫌だ。というか私はメンヘラという言葉が嫌いだ。悲傷性を馬鹿にする方が馬鹿だと思う。

いつだかにバイト先で読んだ本の中で増村は、自分は日本映画における情緒を嫌っていると書いていて、その情緒というのは日本人特有の調和、諦めなど(つまり、消極的な感情のみ)であると。本来、情緒=emotionであり直訳するならば感情である。全ての感情を含んで良いはずの情緒はいつからか消極的なものとなってしまった(これは木村敏に通ずる気がする)。控えめに訴える愛が情緒だと本当にお前らは思ってんのか、そんなわけないだろ!みたいなことが書いてあって、『くちづけ』や『青空娘』みたいなラブコメであっても、はたまた『妻は告白する』や『黒の試走車』、『巨人と玩具』(はたまたほぼふざけすぎている『兵隊やくざ』)どの作品においても人間における狂気が表現されている。その狂気というのは誰にでも本来あるものであって、つまりは素直さなんじゃないだろうか。もっとみんな素直になってイイ。素直になりたーい。難しい!

今日は近所のともだちと散歩がてら公園に行って、お茶を沸かしてました。散歩しながらいろんな景色を見るのが最近はたのしい。みんながみんなゆっくり過ごせたらイイのにね!急ぎたいひとは勝手にすればいーけど巻き込むな!そして今晩はオンライン飲みという新たなライフハックを得た!映画見続けるマシーンになってるからここに普通に日記でも投稿しようかな〜〜〜生きてりゃなんとかなる、なるので私はもっと素直にやってこうと思う。